重機運送車用のトラック床板とは

今回は2種類の「重機運送車用トラック床板」を製作しました

上の段と下の段で幅が異なっています

今回使用する方の指定で、厚さ31mm 幅115mm(上の段)と厚さ31mm 幅140mm(下の段) 長さはどちらも4mになっています

31×140mmの方は既製品で、ここから幅を115mmに落として製作しています

おそらく現状貼っている板の幅に合わせたのか、荷台の幅にちょうど合うサイズなのだと思います

重機運送車の床板は写真のようなサネ無し(凹凸無し)の板を選ぶ方が多いです

これは通常のサネ有りフローリングと比べて「平ら」という面では反りが出やすくなりますが、お互い干渉し合わないので反りが大きく出た時も割れにくいというメリットがあります

同じトラックでも乗せる物・使用環境によって適切な床板は様々です

いろんなタイプの床板に対応できるよう常に準備を整えていかなければいけません

※重機運送車用のトラック床板について https://apitong.net/

今では珍しい「アイジャクリ」トラックフローリング

今回は珍しいトラックフローリングを製作しました

これは「アイジャクリ」と呼ばる形状でサネが階段状になっています

実は昔のトラックフローリングは「アイジャクリ」が主流でした

現在はこのような凹凸の「ホンザネ」が主流になっています

おそらく「アイジャクリ」よりも「ホンザネ」の方が形状として隣同士を抑え合うので反りが出にくいことからこちらが主流になってきたのだと思います

しかし「アイジャクリ」の方はサネの部分に厚さがあるので、重機運搬車にはこちらの方がメリットがあるのではないかと思います

(「ホンザネ」の特に凹の部分はかなり薄いので荷重がかかると割れやすいのです)

だからトラックの使用環境、また使用する方にとってどちらがメリットがあるのかはそれぞれだと思います

今回「アイジャクリ」のご依頼を頂いた方は重機運搬車に使用するそうです

わざわざ指定したからにはこれまで色々試されて「アイジャクリ」の方にメリットを感じたのだと思います

最初に「珍しいトラックフローリング」と書きましたが、まだまだメリットは大きいフローリングです

※「アイジャクリ」のトラックフローリングについて https://apitong.net/

トラックのあおり用アピトン合板

「あおりの所の板が傷んでしまったんで交換したいんやけど」

トラックの修理で荷台の床以外に左右や前後のあおり部分が傷んでしまうことがよくあります

この部分はボルトの位置が両端にしかないので「一枚モノ」で貼るしかありません

幅400mm程度で「一枚モノ」かつ「長いモノ」でなければならないので、これまではメーカーさんしか持っていませんでした

何とか製作可能な2種類のサイズだけ取り扱いを始めました

厚さ12mm 幅400mm 長さ4280mm・3510mm

この2種類があればかなりの車種のあおりを交換することが出来ます

これは修理中の様子です

ボロボロになったあおりを剥がして今から取り付ける所です

この場所は負荷はかかりませんが荷物を荷台の中に納める大事な場所です

傷つけたりせずに運搬するには重要な役目を果たしています

これが交換し終えて塗装までした状態です

材質も通常のコンパネやベニヤではなく「アピトン合板」です

耐水性や強度は段違いです

4トン以下のトラックにはあおりだけでなく床もこのアピトン合板が貼られているものが多いと思います

生まれ変わった荷台でまた安全・安心な運搬をおこなって頂ければと思います

※あおり用アピトン合板について https://apitong.net/

なぜ歩み板に段差が必要なのか

こちらは重機運送車の歩み板です

歩み板とは荷台に乗り降りする際にキャタピラ・車輪が通る道板の事です

こんな感じで安全に通れるようにアピトン板が使用されています(木材だと滑りにくいため)

当然、荷重やかなりの負荷がかかるので「強い木材」が必須条件になります

そこで昔からここにも「アピトン」が使用されています

ただ今回は両端にこのような段差も付けています

これは歩み板を取り付けるアルミブリッジに段差が付いている為、アピトン板の方もこのように段差を付ける必要がある為です

なぜ段差が付いているのかというとキャタピラ・車輪が回る方向に板も動くからです

しっかりとボルト止めはしているのですが重機のキャタピラ・車輪の力は強いので「形状でも動かないようにする」仕組みになっています

「安全に乗り降りが出来る」

このために材質から形状・構造に至るまでいろんなアイデアが施されているんだなと思います

※アピトン製の歩み板について https://apitong.net/

アピトン合板製オーディオボードの完成

これは「オーディオボード」と呼ばれる音響部品です

スピーカーの下に敷いて音質を向上させる製品になります

今回はこの製品を「アピトン合板」から製作しました

指定サイズに対して「縦・横のカット」→「厚さに対しての圧着」→「角をR面取り(丸くすること)」→「黒塗装」で完成です

元々、アピトン合板はトラックの荷台に使用されているので取り扱っていたのですが、時々「このサイズにして黒塗装して下さい」という依頼があり、「何に使われているんですか?」と聞いたところオーディボードだということでその存在を知るようになりました

「強度の強い合板製品である」ことが重要とのことでした

当初、私の予想をしていなかったご依頼であり、でも新たな発見でもあったので「世の中には同じ材料からでもいろんな用途に使われているんだな」と思いました

※アピトン合板製オーディオボードについて https://apitong.net/

重量物の下には「アピトン」

これは重量物の下に置かれる「緩衝材」です

アピトンは高い耐荷重とサイズが自由に利くことからこの用途によく使用されています

「トラックの床板」と並ぶアピトンの2大用途の一つです

今回はサイズが300×300mmとかなり大きいサイズの依頼でした

相当な重量物を乗せるんだなと思います

過去にもこのような300×300×5000mmの緩衝材もありました

鉄鋼や造船関連の工場に出荷することが多いです

「重量物の下にはアピトン」

この用途で今もいろんな場所で活用されています

※アピトンの緩衝材 https://apitong.net/

「アピトンでこんな製品作れますか?」

「アピトンでこんな製品作れますか?」

ちょっと使用用途は分からなかったのですが、頂いた図面から職人と相談して製作可能な事を確認してGOサインがでました

サイズは45×105×2260mmとトラック用横根太の角材を利用して製作します

そこから角を斜めに落とします

今回の角は大きくとるので刃物では出来なかったので、角材を斜めにして製材機で落としました

そこから長穴の加工です

おそらくいろんな穴位置にこの角材を取り付ける為に、長穴にしてスライドできるようにしているのではないかと思います

「アピトン」を指定したからにはかなり荷重がかかるのだと思います

いろんな場所にアピトンの使用用途が増えていくのは製作してみて面白いですね

※アピトンの加工品について https://apitong.net/